2014年09月03日

子どもは大人に悩んで欲しいんです

子どもさんのことで相談頂き関わらせて頂く中で、結果的として良い方向に進んだのだけれども、しかしなぜ問題が改善したのか理由は良く分からない、ということが案外あります。
一つの理由は、問題が解決していった要因が幾つかの事柄が複合的に繋がり合った結果だったからということです。様々なことが上手く連動した結果、問題が解決していくということは多いように思います。

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9月6日(土)午後一時半から読み聞かせ会開催します。今回は読み聞かせ+浦島さんのミニライブ!!ぜひ遊びにいらして下さい。

もう一つしばしば感じる大切なことは、親御さんや援助者が何かをしたからというのではなくて「どうしたらよいだろうか...」とその子のことで散々頭を悩ませ、時間を使い、あれやこれやと行動し、そうやって自分に関心を向けてくれている人たちの存在を感じながら、それを力にして前に進み出すということがあるように思うのです。

子どもたちとの関わりは難しいです。私自身、思い悩むことが本当に多いです。そしてまた、子どもを援助していく時に考え込んだり悩んだりという行為は不可欠だとも思っています。
子どもさんというのは、実は誰よりも自分に必要なものが何であるかを知っています(もちろん無意識にでありますが)。
子どもが大人の頭を悩ませる時というのは、往々にしてその問題を通して周囲の人たちが自分に目を向け、関心を持ち、時間を使い、そうやって自分に注目してくれることを必要としている時なのです。
私たち大人は子どもたちの成長を応援することは出来ますが、子どもたちが直面する課題を替わってあげることは出来ません。
どこかの段階で、子どもさんが自分自身と向き合い、目の前の課題に挑戦していくしかありません。
そうやって前向きな一歩を踏み出していくためのエネルギーが不足している時に、子どもは何がしかの問題行動などによって大人の関心を無意識に自分に向けようとするのです。

ですから、子どもとの関わりにおいて必要なことは真剣にその子のことを考え、本気で悩み苦しみ、時間を使うことです。何をどうするかテクニックの問題ではなくて、「どうしたら良いのだろうか...」と自分のために真剣に悩んでくれることをこそ、子どもたちは求めています。
専門家がああだこうだもっともらしい話しをしてもあまり役には立ちませんし、そうやって自分を単純化され安易に答えを出されることは悩みの中にある子どもたちにとって一番不本意なことではないでしょうか。

自分のために悩んでくれる人がいる、心を痛めて心配してくれる人がいる、時間を使ってくれる人がいる、そうやって自分のために犠牲を払ってくれる人たちの存在の中で自らの価値を確認し、愛されていることを感じながら、子どもたちは自分の足で一歩を踏み出していく力を得ていきます。
そして、真剣に子どもさんのために悩めた時ほど、不思議と「悩んでいた私たちは一体なんだったの??」と思えるほど、ある日突然何事も無かったかのように子どもさんが前に進み出すようなことが起こります。

正解を出すよりも、悩んであげること・考え込んであげること・右往左往してあげることの方が大切な時があります。
川奈聖書教会では無料で教育相談、子育て相談をお受けしています。
教師歴34年の浦島さんと牧師の山口が、あなたと一緒に「ああでもない、こうでもない」とお子さんのことに頭を悩ませます!気軽に連絡して下さいね。
kawanachurch@ybb.ne.jp 44-1728

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2014年06月12日

絵本を使った子どもとのコミュニケーション

「子どもの気持ち・心の内にある思いを親はどのように把握して行ったらよいのか?」というご質問を頂きました。
とても大切なテーマなので、今日は具体的なお子さんとのコミュニケーションの取り方について、一つのアイディアですが紹介させて頂きます。

幼稚園生とか小学校低学年くらいだと子どもは親に何でも話してくれているように思いますが、しかし案外言葉として出て来ない感情を子どもが抱え込んでいることがあるものです。
それは親に隠しているというよりも、上手く言葉に出来ないことが多いように思います。子どもは大人と違って、自分の心を客観視することが出来ません。ですから、心にある感情を言葉にして伝えるのは非常に難しいことなのです。
「何か心配なことは無い?」「困っていることは?」と言葉をかけることは良いことですが、そのようにして関心を持っていても結局把握することが出来ていない問題があった、ということは子育てにおいて良く起こることです。

子どもさんのカウンセリングの際に「エモーションカード」という道具を使うことがあります。
色々な感情、表情が描かれたカードがあって、それをゲーム感覚で使いながら子どもさんの素直な感情を引き出し、聴きとっていきます。
こういうことは、必ずしもそのような特別な道具が無くてもお家にある絵本で代用できます。

先程寝る前の娘と絵本を読んだので、その本を題材にして一緒に考えてみましょう。
「うみべのいえの犬 ホーマー」という本です。
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ゴールデンレトリバーでしょうか、ホーマーという可愛いワンちゃんが主人公。ホーマーのお気に入りの場所は海が見渡せる玄関前のポーチ。今日もホーマーがそこに寝そべっていると、仲間の犬たちが「遊びに行こう」と誘いにきますが「ぼくはいいよ」と答えます。
それから飼い主家族が海水浴や砂浜遊び、お花畑、買い物などに次々誘いにきますが、ホーマーは「ぼくはここにいるよ」と答えます。
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そして皆が外で楽しそうにしている様子をホーマーはじっとポーチから眺めているのです。
最後にホーマーは「だいじょうぶ ほしいものはみんなあるもの。ぼくにはみんながいるもの」と自分の満ち足りた心を現して絵本が終わります。
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私も先程はじめて読んだ本でしたが、単純ながらとても良いストーリーです。
本を読み終わったあと、お子さんにこんな質問が出来ますね。「ホーマーは色んな遊びに誘われたけど、○○ちゃんなら何が良かった?」、すると子どもさんは「海水浴!」などと答えるでしょう。
それでしばらく海水浴について会話を楽しむことができますね。そして次に「ホーマーはみんなが外で楽しく遊んでいる時に、一人でジッと見ていたんだね。なんでかな?どんな気持ちだったのかな?」という質問も出来ます。

例えば学校の休み時間、子どもさんがどのように過ごしているのか親としては気になる所です。お友達がいるのかどうか、寂しい思いをしていないのか、など。
でも親が心配になって「休み時間は一緒に遊ぶお友達いるの?」と直接聴いてしまうと、子どもに親の不安や緊張が伝わってかえってプレッシャーをかけてしまうかもしれません。子どもは緊張すると中々心にある本音を言葉に出来なくなってしまいます。
でも絵本の主人公を通してのやり取りだと、自然な会話の中でお子さんの気持ちを聴くことが出来ると思います。「絵本の主人公の気持ち」というワンクッションが、自分の心を客観視する助けになるのです。

また、上手く友達が作れなかったり、一人で居ることが多いお子さんに「ママもね、ホーマーみたいに一人で居るの悪くは無いと思うな〜。皆が楽しそうにしているのを一人でぼんやりホーマーみたいに眺めているの、ママは結構好きかな」などと話してあげると、絵本を通してお子さんの状況を肯定してあげることになるでしょう。
友達がいなくて一人でボッ〜とする時があっても、それはそれで悪くない過ごし方なんだと、子どもは安心することができます。そして不思議なことに、安心するとそういうタイミングで子どもからスッと本音が言葉になって現れてくるのです。

冒頭にも書きましたように、子どもにとって感情を言葉にするというのは思いのほか難しいことです。ですから、言葉によるコミュニケーションだけでは限界があります。感情、気持ちを共有することが子どもとのコミュニケーションにおいては非常に重要なことなのです。
それは本に限らず、遊びや歌や散歩など様々な事柄の中で出来ることです。が、私は絵本というのは子育てにおいて非常に有効な道具だと思っています。
ぜひ絵本を通して、お子さんの感情に触れ、お子さんの心を支援する、そんな子育てに挑戦してみて下さい!

川奈聖書教会はあなたの子育てを応援しています(^^)/
http://www.geocities.jp/kawanachurch/

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2014年05月30日

日常と非日常 子育てで大切なのはどちら?

決めることが苦手な方っておられるでしょうね。
例えばレストランに行ってメニューを決めるのにとても時間がかかったり、休日にどこに出かけるか決めるのに時間がかかったり、ちょっとした場面で中々決められなくて困っている方。(基本的にはゆっくり考えたら良いと思いますけど(^^♪)
そう言う方に、決めるのが早くなる魔法の言葉があります!

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6月14日14時から、世界的クラリネット奏者柳瀬洋さん、ピアニスト柳瀬佐和子さんをお招きしてのチャペルコンサートを開催します。入場無料です!ぜひ足をお運びください。

あなた自身が決断を苦手としているならば、決断を迫られる場面で「今日は、どうしようかな」とつぶやいてみて下さい。もし周囲の方が決めかねているのならば「今日は、何にする?」とさりげなくささやいてあげて下さい。「今日は」をさりげなく強調して繰り返していると、案外効果があるものです。

なぜ「今日はどうしようか」が決断の苦手な方への魔法の言葉になるのか。
決断が苦手な方というのは、一つの出来ごとに過度に思い入れてしまう傾向があります。
例えば人生で何度も行けないような高級レストランに行ったとして、誰でもそうやすやすとメニューを決められないでしょう。もう二度と来られないかもしれない特別な機会、失敗したくないと思うと決めることは簡単ではありません。
ちょっとした日常生活の中で考え込んでしまう方というのは、一つ一つの出来事を“二度といけないレストラン”のように過剰に受け止めて「今日しか」と考えてしまう傾向があります。
ですから「今日は」と声をかけることで「次がある」ことを無意識に確認することでプレッシャーを和らげることが出来るのです。

子育ての中で子どもに与えるべき重要な感覚とは、今日も昨日と同じように楽しい一日がある。明日も今日と同じように楽しい日が待っている。そういう日常の中にある安心感、充足感を持続させることです。
逆にどんなに楽しい特別な日があったとしても、明日がどんな日か分からない。明日は最悪の日かもしれない、そういう不安定さの中では子どもの心は健全に成長することが難しくなってしまいます。

一つぜひ覚えて頂きたい子育ての法則は「日常>非日常」です。親の立場からは、どうしても、普段十分に関わってあげられないなどの負い目を特別な日の特別な時間でカバーしたいと考えます。たまのお出かけを子どもは表面的には喜ぶでしょう。
しかし、子どもさんの健全な心の成長を考えた時には何気ない、でも温かい毎日の生活が持続することの方が、普段寂しさや緊張感を持っていてポツポツとSpecial Dayがあるよりも遥かに良いのです。

日常に寂しさや痛みがありSpecial Dayでカバーするパターンが定着してしまうと、特別な日や出来事に対する執着が強くなってしまい、普段の生活の欠けを特別な出来事で満たそうとして、過度に何かに思い入れてしまいやすくなります。
そういうご褒美を求める生き方が始まってしまうと、今目の前にある喜びや幸せが感じられなくなって益々心が枯渇してSpecial Dayに依存する悪循環に陥ってしまいます。

子育ての中で特別な体験、過度の喜びと言うのは親が思う程の意味を持ちません。それよりも、何気ない日常の中で与えるべき物を与えていくこと。
これは現代社会の忙しい生活の中では本当に難しいことで、私自身も決して模範的と言えないのですが、しかし目をそむけてはいけない課題です。
つまり「今日しか」ではなく「今日は」という発想が出来る心を育てていくことが大切なのです。
それは子育てだけではなく、私たち大人の毎日の生活にも言えることなのだと思います。特別なご褒美が無いと頑張れない生活に陥らないように。毎日の生活の中で、必要な物をちゃんと自分自身に与えてあげられる、そういう生活のリズムを作っていきたいですね。

あなたの掛け替えのない人生を応援している、川奈聖書教会 牧師の山口でした。
http://www.geocities.jp/kawanachurch/


posted by pastoryama at 10:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 子育て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする