2018年02月27日

優劣ではなく適性の問題

子どもさんたちとの関わりの中で、画一的な価値観で測られ傷ついている子どもがたくさんいることを感じます。例えば学校が振りかざす画一的な価値観は、そこに上手くはまるお子さんは良いのですが、まったく別の持ち味のお子さんにはほとんど暴力的にさえ感じられるのではないでしょうか。

当たり前のことですが職人・会社員・自営業者・芸術家、それぞれの職業の中で要求されることには大きな違いがあるわけで、こうした方々を一つの測りで比較することは不可能です。ある職業においてプラスの能力が別の職業ではマイナスとなり、その逆も当然あるわけです。
私は全ての人が神様によって創られたゆえに等しく価値があり、それゆえに全ての人に固有の賜物、それに応じた使命があると信じています。教育とはそれぞれの適性に応じて成長を援助することであって、一つの価値観に様々な子どもたちを当てはめて優劣をつけることではありません。

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某整形外科さんの待合室に置いてあったティッシュ箱が変わった形をしていて、なぜこの形なのか娘と考えた末の結論。骨折をイメージしている...?!


こうしたことは子どもたちだけの問題ではなく私たち大人も同じです。ある程度の年齢になると、職場や会社、所属するコミュニティの中で自分がどのように評価されているかはっきりと見えてくるようになります。そこで評価されない人は自信を喪失したり、正当に評価しないコミュニティのリーダーに批判的になるのですが、それはその場所や立場においての価値観・評価に過ぎないわけで絶対視する必要はありません。別の集団で評価される可能性は大いにあるわけですし、それゆえ自分を評価しない価値観も間違いでは無いのです。

先日イギリスに留学した経験のある方から、日本では自己主張の強さや協調性の無い性格をとにかく批判され続け、自分はダメな人間と思い込んでいた。けれどもイギリスでは逆に自分の意見をはっきりと述べる性格を評価され日本に居たときと正反対の評価を得て救われた、という話しをうかがいました。
私自身のことを考えても、私を前向きに評価してくださる場所と、まったく目を留められ無い場所と両方があります。幸いにして私は自分が評価されない場所と自分が無関心な場所がイコールなのでストレスを感じません。しかし、もしこれが逆であったらどうでしょう。自分が関心があったり執着している場所と、自分の評価されない場所がイコールだったとしたら、どんなに生きることが苦しいだろうかと思います。

人生に試練や困難は避けられません。正面から向き合い乗り越えていかなければいけない課題はたくさんあります。けれども、なんでも戦えば良い訳ではありません。戦う必要が無い、逃げ出した方がよい問題もたくさんあります。意地になって、適性の無い場所での評価を得ようと戦いに執着するべきではありません。 自分が評価されない場所では、謙遜に自分に欠けていること・苦手なことを認めながら、自分に合った場所・自分に合った生き方を見つければよいのです。

と、大人の方にこれで終わりで良いのですが、子どもたちは立場が違います。彼らは自分で生きる場所を選べません。子どもは逃げることができないのです。逃げ場のない子どもたちが、優劣ではなく適性の問題に過ぎないのに、劣った人間・ダメな人間と傷つけられ自分を責めている姿は本当に辛いです。こういう問題を社会や学校のせいにするのではなく、私たち大人がそれぞれの個性を生かして子どもたちを応援していきたいものです。

大きいことはできませんが、私も教会や地域を通して様々に出会いをいただいた子どもたち一人一人に大きな可能性があること。例外なく全ての子どもに素晴らしい神様からの賜物があり、それを伸ばし生かしていく道があること。その子の可能性を信じ応援する大人でありたいと願っています。
【教会学校】や【教会塾いっしょ】にぜひお子さんをお送りください。社会の期待や画一的な価値観に応えられる子どもではなく、神様が一人一人に与えてくださった素晴らしい賜物を発見し伸ばしていく、そんな子育ての応援をさせていただきます。 連絡先 kawanachurch@ybb.ne.jp

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2017年08月12日

車線変更を繰り返さない子育て

夏休み、車で出かけると交通渋滞は避けられませんね。三車線くらいの道路で渋滞に合うと、なぜか隣の車線の方が早く進んでいるように見えるから不思議です。でもそう思って車線変更を繰り返して早く進める訳ではなく、実際には逆効果でしょう。別の車線に移るとまた別の車線の方が早く進むように見えてきて、そうやって車線変更を繰り返しながら自ら時間をロスしているようなもの。基本的には同じ車線をそのまま走るのが一番早いのではないでしょうか。

人生や子育ても同じです。何か物事がうまくいかない時、成果が上がらない時、私たちの目には他の車線が良く映ります。良い結果が出ないのは自分の走っている車線が悪いから。車線変更した方が良いのではないか、そうすれば違う結果が得られるのではないか、と考えてしまうのです。

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先日伊東の花火大会がありました。思わず写真撮ってしまいます。

ピアノの先生をしている友人が「最近の親御さんは、自分が願う様に子どもが成長しないと直ぐに先生を変えたがる」と話していました。心理士をしている友人も「最近の患者さんは、自分が願うペースで回復しないと直ぐに別のカウンセラーに移りたがる」と話していました。待つことが苦手なのは現代人の特徴かもしれません。
思う様にいかないことがあると受け止められず、原因を特定したくなります。「誰誰のせいで」「○○が原因で」、そう考えることで目の前の現実から逃避してしまうのです。
でもそういう生き方は渋滞の中の車線変更と同じ、多くの場合遠回りにしかなりません。今願う結果が出ていなかったとしても、その道に留まることが一番の近道であることは多いのではないでしょうか。

内村鑑三が自らの人生の転機になった出来事として、師であるシーリー教授のこのような言葉を書き残しています。
【あなたのしていることは、子どもが植木を鉢に植えてその成長を確かめたいと毎日土を掘り返し根っこを抜いているようなものだ。なぜ成長を神と日光に委ね、安心してあなたの成長を待たないのか】

それぞれが人生で咲かせる花には違いがあります。その大小にも違いはあるでしょう。でもそれはあまり問題ではありません。
私たちが花を観て「大きいから綺麗、小さいからつまらない」、そんな風に考えないのと同じ。子どもたちそれぞれがステキな花を咲かせてくれます。大小は問題ではありません。
でも親はわが子に大きな花を咲かせて欲しいと考えて、良かれと思って車線変更を繰り返させてしまうようなことがあります。そうやってせっかく咲くはずの種を傷つけ、すでに成長をはじめている根を痛めてしまうのです。
大切なことはその子らしく咲かせてあげること。そのために一番大切なことは、信じて待つこと。一人一人が素晴らしい花を咲かせる種を持っていて、それを成長させてくださる神様がいらっしゃることを、です。

私も自分の娘には、思い通りにいかない時に自分の足りない所・課題を率直に認めながら、しかし成果が出なくてもこれまで自分が頑張ってきたことを簡単に否定してはいけないこと。なかなか前に進めない時にも、なおそこに留まって努力することが人生の最短距離であると励まします。そう教えながら、これは子どもの問題である以上に親自身の課題だなと思います。
成長と共に親が子どものためにできるプラスのサポートはどんどん少なくなっていきます。良かれと思って行動しても裏目に出ることばかり。そういう中で親が子どものためにできる最大のサポートは、表面的に現れる出来事に左右されず確かに地中で根は成長していて、やがて咲く花は大小に関わらず素晴らしいものであると信じていること。そうやって成長させてくださる神様に信頼することです。

あなたの子育てを応援している、牧師の山口です。 

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2016年06月19日

上の子を愛せないあなたへ

今日は複数っ子の子育てについてご一緒に考えたいと思います。
私は2人兄弟の次男として育ちました。愛知で教員をしている2歳上の兄がいます。男兄弟なのでべたべたすることは無くてもコツコツ真面目に頑張る兄を尊敬していますが、それ以上兄との関係性について深く考えることはありませんでした。
しかし自分が親になり2人の子どもを育てる中で、上の子と下の子の違いに気付かされることが多くあり、私自身の兄弟関係について改めて考察する機会にもなっています。

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この時期は犬連れて山に入ると帰ってお風呂入れなければいけなくなるので、最近は川奈港がお気に入りの散歩コースです

言うまでも無く上の子というのは常に親にとって新しいことの連続です。オムツを替えるのもおっぱいをあげるのも、幼稚園や小学校に通うのも、子どもだけでなく親にとって全てが初めて。当然親も緊張しますし、神経質になったり時に過敏・過剰になったりと、1人目の子育ては本当に大変です。それに比べれば、ほとんどすべてのことが経験済みの2人目の子育ては余裕があります(あくまで比較の話しです)。
子ども自身も、下の子は幼稚園に通うお姉ちゃんの送り迎えで幼稚園に行き、小学校の授業参観についていって学校の様子を知り、そうやってこれから自分が進んでいく場所を先に把握することができますから余裕が違います。
子育てをしてみて、下の子が上の子のゆえに得られる恩恵がたくさんあることに驚きます。弟の私も「親子の初めて」を体験してくれた兄のおかげで随分助けられたのだろうと思い今は感謝をしています。

そうやって兄弟の中でパイオニアとして初めての課題に向き合っていく上の子独特の強さがある一方、子育ての相談の中で非常に多いお母さんの悩みとして「下の子が可愛い。上の子を愛せない」という訴えをしばしばうかがいます。
ぜひ知っていただきたいことは「下の子が可愛い、上の子を愛せない」という感覚はごく一般的なことですし、そう感じたり思ってしまうこと自体は理由があることで親としての愛の欠如や欠陥を意味するようなことではありません。ただ、放っておくと色々と深刻化してしまいやすい課題ですから、放置したり正当化せずに早めに対処なさることをお勧めします。

上記のような感覚を親が持つことの理由ははっきりしています。あまり長くなってもいけないので、以下簡単に2点を指摘します。

【下の子が上の子に比べると育てやすい、と感じる】⇒それは、子どもの資質の問題ではありません。最初のお子さんを育てるのは本当に大変なことです。自分で思っている以上に、あなたは第1子の子育てを頑張り懸命にお子さんをお育てになったのです。そして、その頑張りは身も心もすり減らすような痛みを伴うものであったのでしょう。
一方、2人目のお子さんは最初の経験がありますから以前より楽に子育てができます。「良かった、良かった」となりそうなものですが、そこでお母さんの中に最初のお子さんを育てた時の痛みや苦しみが残っていると、2人目は可愛い。それに比べて1人目は、、、と無意識に怒りや悲しみを第1子に転嫁するということが起こってしまいます。
かなりお子さんが大きくなっても「上の子を抱きしめられない」とか「上の子にカッとしてしまう」などの悩みを抱え続けておられるお母さんがいらっしゃいます。
でも、あなたが本当に1人目のお子さんを愛していないわけではありません。そればかりかこういう感情を持たれる方は、1人目のお子さんを人一倍必死に愛されたお母さんです。それゆえの傷が問題になっているのです。ご自分を責めないでください。

【性格的に下の子の方が素直で可愛い、と感じる】⇒繰り返しになりますが、一人目の子育ては初めての連続なので親はどうしても神経質&過敏になってしまいます。私自身もそうでした。1人育ててみると「そんなに心配いらないのだな」と分かり、2人目は良い意味で力を抜いて子育てができます。そうすると、往々にして子どもも大らかで素直な性格に育つ傾向があるようです。
一方、親が神経質な中で育てたお子さんは性格的にこだわりが強く、頑固で融通が利かないという傾向が見られるようです。それは子どもの資質の問題ではありません。その第一子の性格は、正に経験の無い親が必死に子どもを守り育てようと思って几帳面に育てた結果構成される人格で、私はそういう1人目のお子さんが持ちやすい特質はマイナスと決めつける必要はないと考えています。
お世辞にも順調とは言い難い1人目の子育てであったかもしれませんが、神経質になりすぎてしまったところも子どもを愛するがゆえに起こったこと。適切な関わりを続ける中で、第一子の特質は強みになっていくものです。頑固や自己主張の強さにイラッとする時には、そのお子さんの子育ての中で無我夢中で頑張っていた時のご自分を肯定的に思い出してみてください。お子さんの姿が少し違って見えてくるかもしれません。

「下の子が可愛い、上の子を愛せない」という感情に苦しんでいるお母さんへのアドバイスは、自分を責めないこと。自分を正当化しないこと。自分の内側にため込まないことです。
もうお分かり頂けたと思いますが、上の子を愛せないという感情はお子さんの資質の問題ではなく、第一子の子育ての中でお母さん自身が体験した苦労や残ってしまった傷・痛みに起因するもので、大切なことはその傷をケアすることです。
痛みや傷は他のことに転嫁しても癒されることがないばかりか、状況は更に深刻になっていきます。まずはあなた自身が抱えておられる痛みに寄り添っていく機会をもってください。
信頼できる友人や援助者に話しても良いですし、同じ経験をされたお母さんと話してみるのも良いかもしれません。もちろん教会にご相談いただくことができます。
あなたがダメな母親なのではありません。ただ少しケアが必要なのかもしれませんね。
大丈夫です。愛するがゆえに経験した痛みや傷は、適切に関わることで必ずプラスに変えられていきます。
あなたの子育てを応援する川奈聖書教会牧師の山口です。

posted by pastoryama at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 子育て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする