2015年05月06日

本当のシンデレラな生き方?!

今から20年前、私がまだ10代だった頃すでに父親の書棚に「シンデレラ・シンドローム」という名前の本があって手にとって読んだのを覚えています。カウンセリングの世界で昔流行した言葉です。
白馬の王子様が現れて自分の人生を劇的に変えてくれる、そんな願望にとりつかれた主には女性を言い当てる言葉だったと思います。
多分この言葉の影響だと思いますが、何か童話のシンデレラってあまり好きな話しではありませんでした。

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娘たちと妻が実写版のシンデレラの映画を観に行こうというので、家族サービスのつもりで出かけたのですが思いがけず面白くて見入ってしまいました。
非常に良かったのは、シンデレラ・シンドロームのようにではなく...、シンデレラの辿った劇的なストーリが地道な生き方と対立的にではなく、延長線上に描かれていたことです。
「優しさと勇気」というキーワードの中で、義母や義姉たちに酷い扱いを受けても怒りや憎しみに心を奪われることなく、ひたむきに生きるシンデレラ。厳しい現実からの逃避ではなく、厳しい現実に向き合うことの中で開かれていく人生。
魔法使いが現れて...、という不思議な物語がリアルな人生として描かれていること(私の感想)の面白さを感じました。

シンデレラ・シンドロームのように、「誰かが私の人生を幸せにしてくれる」という依存的な発想の中でパートナーを見つけても、そこには大抵「共依存」の問題が生じ上手くいきません。
もちろん相手の問題もあるでしょうが、自分の人生を「誰か・何か」によって変えてもらいたいという発想を持っている自分自身がどこまでもついてくるので、常に「こんなはずではない」という現実への不満と、「今のようではない将来」への期待を捨てることが出来ないのです。

最近はそのようなシンデレラ・シンドロームを逆手に取るようにして、依存的に生きてきた過去・現在のその人の在り方を否定し、その人が依存対象としてきた相手を非難・否定することによって、巧妙に新たな依存対象として自分や組織を刷り込ませコントロールする、そのような手法がしばしば見受けられます。
依存的な人の問題に関わる援助者が、いつの間にか新たな依存対象にすり替わるということは、依存症治療の現場でもう何十年も昔から言われていることですが、やはり今もそのカラクリで巧妙に依存的な方を振り回す人がいます。

映画の話しに戻ります。正確に覚えていませんが、“家族から酷い扱いを受けているのになぜ家を飛び出さないのか”と尋ねられたシンデレラは“「優しさと勇気」を持って私はこの場所で生きる”と力強く応えます。
シンデレラ・シンドロームを抜け出していく秘訣は、「私はこの場所に生きる」という決断と意思・覚悟です。
変えるべきは生きる場所や共に歩くパートナーではありません。そのように勧める人は「本物の王子様は私だよ」とささやいているだけ。結局これまでと同じ生き方をあなたに強いるでしょう。
どこに行っても、誰と生きても、自分はどこまでもついてくる。このことを忘れないで下さい。

ですから今を否定するのではなく、今と向き合うこと。相手を変えることではなく、自分が変わること。自分を苦しめる犯人探しではなく、変えられる自分の問題を認めていくこと。
そうやって、今この場所に生きようとするあたなを応援してくれる人、支えてくれる人があなたの本当の援助者です。そして、そのような地に足のついた、地道な生き方があなた自身を輝かせていくのです。
シンデレラ・シンドロームに囚われないシンデレラを観ながら、そんな地道な人生の素晴らしさを改めて考えました。

川奈聖書教会は、今この場所で生きようとするあなたを応援しています!
http://www.geocities.jp/kawanachurch/

posted by pastoryama at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 生き方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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