2014年04月05日

問われるのは聴き方

世の中、実に様々な評論家がいるものだと思います。
しばらく前にお亡くなりになられた吉田秀和さんのような優れた評論家も居る訳ですが、訳の分からない評論家も沢山います。
当然、必要とされるから多種多様な評論家が存在している訳で、それだけ日本人が評論家を欲しているということでしょう。
では、なぜ私たちは評論家を好むのでしょうか。

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いけばな教室の華展を4月17日(木)〜19(土)まで開催します。気軽に川奈聖書教会の礼拝堂にお立ち寄り下さい。

先日教会員の方がとても面白いことを教えて下さいました。
youtubeで様々な国のフィギアスケートの中継を見比べてみたそうです。日本ではご存知のように、終始解説者が演技に合わせて説明していきます。「トリプルアクセル、決まりました!」「ここまでとても良い演技です」のように一つ一つの技・演技の評価が同時に伝えられていきます。
しかし、多くの国のフィギアの実況中継ではほとんど演技中は解説が入らなかったとその方はおっしゃっておられました。

自分がどう感じるか以前にまず専門家はどう評価しているのかを確認し、それから自分の意見・考えをまとめようとする傾向は私たちの内に確かにあるように思います。
何か事件が起こった時、何かの現象が気になった時、誰かが腑に落ちる解説をしていないかとネットを検索し「私はこの人の意見に賛成」「この人の意見は気にいらない」、と言うようなことです。
しかし自分で考えることを放棄し、安全地帯に身を置きながら人の考えを良いだの悪いだのと批評することはまったく無意味・無価値です。

ある方が音楽評論家 吉田秀和さんの言葉を引用しておられました。
「批評とは結局、対象を切実に自分の内面で受け止め、問い直す作業ではないか」、非常に重たい言葉です。
本物の批評とはそれ自体が一つの実存的な言葉であり主張なのだと思います。つまり、批評・批判の中にその人が見えなければ、それは結局野球中継を見ながらピッチャーの継投に失敗した監督を「あいつはダメだなぁ。俺だったら…」などとつぶやいているオッチャンと同じレベルだということです。

自分の話しで恐縮ですが、家の娘はクラスで一番良く手を挙げて発言をする一人らしいのです。しかし勉強はひいき目に見てもせいぜい真ん中くらいだと思います。つまり…、良く発言するけれど良く間違えるということです^^;
授業参観の時にはさすがに慎重になるようですが、それでも勢いよく手を挙げて見事に間違える光景を何度か目撃しました?!
若干思慮深さに欠けることを懸念する思いもありますが、それでも基本的に「黙っていて心の中で正解するより、発言して間違えた方がずっと良い勉強なんだよ」と励ますようにしています。

何か優れた文章を発見し、共感し、サラッと読んでそれで自分が成長した気になってみたり、逆に誰かの意見・発言の上げ足をとって良い気持ちになってみたり、、、そんな無益なことをするくらいなら拙くても自分の存在に根差した言葉をとにかく発してみる方が遥かに有益だと思います。
情報が溢れ、言葉が溢れている時代ですが、そのほとんどはテレビの野球観戦レベルの無責任なつぶやき。もしくは自分を装うための言葉に過ぎないのかもしれません。
もちろん、真っ先にわたし自身の言葉に対する反省があってこのように書いている訳ですが...。

人の言葉では変わりません。人の言葉を聴いて成長することはありません。
吉田氏がおっしゃる「対象を切実に自分の内面で受け止め、問い直す作業」、このような人の言葉を自分という存在において正面から受け止め、問い直す、本当の自分と向き合う地道で誠実な作業が避けられません。
つまり本当の意味で人の言葉を聴くということは、自分の言葉を発するのと同じくらい重たいことなのだと思うのです。


そういう意味で、人の言葉によって変わることがあるし、人の言葉を聴いて成長することがあるとも思います。でもそこで問われているのは多分相手の言葉ではなく、聴く私たち自身なのではないでしょうか。

色々考えて、しばらくブログ更新のペースを二週間に一度に変更しようと思っています。何とかして意味のある言葉を発していきたいと試行錯誤です。。。
引き続き、牧師ブログお読みいただけたら嬉しいです!

あなたの言葉を聴かせて下さい!子育て・教育相談。その他、気軽にお問い合わせください。
川奈聖書教会 電話44-1728 kawanachurch@ybb.ne.jp
そして聖書の言葉を聴きたい方はぜひ礼拝に(^^)/
日曜礼拝 AM10:30-12:00  火曜礼拝 PM7:00-8:00 どなたでもお越しいただけます。


posted by pastoryama at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 生き方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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